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COLUMN 医療コラム

生えてくる歯の数が少ない先天性の病気について

  • 小児矯正

監修歯科医師

京橋院

福原 隆久 先生

福原 隆久 先生


私たちの歯は乳歯で20本、永久歯で32本(親知らずを含む)と生えてくる数が決まっています。これよりも少ない場合を「歯の先天性欠如」といいます。近年では特に疾患もない人でも、5番目の歯の先天性欠如のケースを多く見かけるようになってきました。歯の先天性欠如というのは、いろいろな原因によって生じるものなのですが、今回は先天性の病気が関連したケースについて詳しく解説します。

▼無汗型外胚葉異形成症


歯の先天性欠如が生じる病気としては「無汗型外胚葉異形成症(むかんがたがいはいよういけいせいしょう)」というものが最も有名です。これは文字通り汗腺が正常に形成されずに汗をかきにくい傾向にある病気で、遺伝子の異常によって生じます。この病気の患者さんには歯の先天性欠如が高頻度で認められます。その他、小さな頃から髪の毛が薄かったり、体温調節がうまくできずに暑がりだったりする傾向も認められます。

▼医科の先生と協力して治療する必要がある


上述したような先天性の疾患によって歯がないお子さまに対しては、それぞれのケースに適した補綴治療や小児歯科治療が必要となります。とくに発育期にしっかりとした治療を行わないと、口腔周囲の成長に大きな悪影響が及ぶことがあるため注意が必要です。また、そうした全身疾患が背景にある場合は、歯医者さんだけでは治療を完結するのは難しいので、必ずかかりつけのお医者さんとの連携が必要となります。

▼顔貌に悪影響が及ぶ


無汗型外胚葉異形成症では、歯の数が少ないことはもちろん、ケースによっては1本も歯が生えてこない「無歯症(むししょう)」であることも珍しくありません。そうした歯の数が少ない、あるいは歯が1本もないケースでは、まず審美面における問題が生じます。歯というのは、単に食べ物を噛むためだけにあるのではなく、顔貌を形作る要素としても重要な役割を担っています。例えば、歯をすべて失ったご高齢の方は、口元の審美性や顔全体の印象が大きく変わっていますよね。それと同じことが小さなお子さまにも起こるといえます。

▼顎の発育が不十分になる


私たちの顎は、歯でしっかりと噛むことで発育していきます。ですから、歯が少なかったり、全くなかったりすると、顎の発育が正常に進まなくなるのです。また、食べ物を咀嚼できないことから、栄養不良に陥るリスクも非常に高くなります。

▼まとめ


このように、生えてくる歯の数が少ないお子さまには、その背景に何らかの異常があることは間違いありません。その原因を突き止めるためには、まず「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院を受診してみてください。精密な診査診断を行った後、適切な対処法をご提案いたします。

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福原 隆久 先生

監修歯科医師

京橋院

福原 隆久 先生

京橋あゆみ歯科クリニック
〒534-0024 大阪府大阪府大阪市都島区東野田町2丁目9-23 晃進ビル地下1階

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