矯正終了後、保定装置の重要性について
- 小児矯正
歯列矯正終了後は歯が元に戻るのを防ぐために保定装置を付ける必要があります。
「せっかく矯正が終わったのにまだ面倒な器具をつけないといけないの」
「いったいいつまで治療は続くのかわからない」
このように考える方は一定数いらっしゃいます。
今回は、意外と多くの人が軽んじている保定装置の重要性についてお伝えしていきます。
▼保定装置とは
保定装置(リテーナー)とは、矯正終了後、一定期間つける装置のことです。
矯正が終わった直後は、強い力で歯を動かした状態で、まだ周囲の骨が安定していません。
そのため矯正装置を外してそのままにしておくと、後戻りといって、歯はもとの位置に戻ろうとしてしまいます。
後戻りを防ぐために、保定装置を付け、歯並びを保つ必要があります。
特に10代や20代前半は歯が動きやすい反面、後戻りの力も強いため保定装置は重要になります。
▼矯正終了時はまだ治療の折り返し地点です
矯正終了時は、単に歯がきれいにならんだ段階でしかありません。
きれいに並んだ歯並びを一生に渡って維持するためには保定装置をつける必要があります。
歯列矯正が終わり歯並びがきれいになった時点ですべての治療が終わったと思い、保定装置をつけない、もしくは、たまにしか付けない、という方がいらっしゃいます。
特に10代や20代前半などの、若い方は、進学や社会人になりたてなど忙しくしている方が多いため、保定装置をおろそかにしてしまう印象です。
保定装置をつけるのも矯正治療の一環と思うと良いでしょう。
▼保定装置の種類
・マウスピース対応
透明なマウスピースで歯列全体を覆い、歯が移動するのを防ぎます。
見た目にも優れ、違和感も少ない一般的な保定装置です。
・ワイヤー固定タイプ
上下の前歯の裏側にワイヤーを取り付けます。
取り外しの必要がない固定タイプで、外したい場合には歯科医院で外してもらう必要があります。
・プレートタイプ
歯の表面をワイヤーで、裏側をプラスチックで歯列を抑え、歯が移動するのを防ぎます。
対面からワイヤーが見えるため審美性に劣るため、近年では使用されることは少ないです。
▼保定装置の装着期間
保定装置は2~3年ほどつける必要があります。
ただし2~3年すれば後戻りが起きない、というわけではなく、年齢や骨格、周囲の筋肉の影響によって差があります。
保定期間の終了は自分で判断するのではなく、かかりつけの医院に聞いてみると良いでしょう。
保定装置は付け忘れて数日するとはまらなくなってしまう場合があります。
その場合もかかりつけの医院で調整、もしくは作り直しをしてもらうようにしましょう。
▼まとめ
保定装置の重要性についてお伝えしてきました。
歯がきれいに並び終わったからといって安心せず、指示されたとおりに保定装置をつけることで生涯にわたってきれいな歯並びを保つことが可能です。