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COLUMN 医療コラム

子どもの歯磨き粉の選び方

  • 小児矯正

監修歯科医師

武庫之荘院

西本 浩紀 先生

西本 浩紀 先生

ドラッグストアに行くと、いろいろな種類の歯磨き粉が並んでいますね。大人用であれば、歯周病や知覚過敏、口臭といった、それぞれの悩みに特化したものが多いのですが、子ども用の歯磨き粉は、どんな目的で使われているのでしょうか。

歯磨きを習慣づける


本来、子どもの歯の汚れは、正しく歯ブラシの毛先を当てることができれば、水だけでも十分に落とせます。しかし、将来にわたって歯を大切にしていくために、小さい頃からの歯磨きを習慣づけていくことが重要です。
歯磨きを嫌がる子供はたくさんいますし、歯磨きが嫌いな子に毎日歯磨きさせることで苦労しておられるお父さん、お母さんも、多くいらっしゃるでしょう。
少しでも歯磨きが楽しくなるように、子ども用の歯磨き粉には、イチゴやブドウなど、甘い香りがつけられたものがさまざま市販されています。お子さんの好みの香りの歯磨き粉を見つけることができれば、歯磨きを習慣化するための重要なアイテムとなるでしょう。


フッ素で歯を強化する


子ども用の歯磨き粉にはフッ素という、むし歯から歯を守る成分が含まれているものが多いです。乳歯や生えたばかりの永久歯は非常に弱いため、歯を強くするという視点から考えると、子どものときにフッ素を応用することは特に有効と考えられます。

1.耐酸性・結晶性の向上
フッ素が歯に作用すると、歯質はフルオロアパタイトという安定した結晶構造をもつようになり、酸に対して強くなり、むし歯になりにくくなります。
2. 抗菌・抗酸化作用
歯垢の中の細菌が酸を作り出す過程をブロックします。また、フッ素自体も抗菌作用をもっています。
3. 再石灰化の促進
唾液中のカルシウムやリン酸を歯に吸着させ、初期のむし歯の治癒を助ける作用があります。

フッ素の毒性について心配されている親御さんもおられます。確かに、2歳未満で、まだうがいの出来ない乳幼児には、フッ化物濃度の低い歯磨き粉(100ppm程度)を選んだほうが安心です。しかし、歯磨き粉のフッ化物濃度は、安全量に上限が決められているため、例え飲み込んでしまっても体に害はありません。
フッ素の効果を期待して歯磨き粉を使用するなら、3歳未満は1日1回、3~6歳では1日2回、生え変わりのすすむ6歳以上は毎回の使用をおすすめします。また、歯磨き後のうがいは1~2回にとどめること、30分は飲食をしないようにすることに気をつければ、フッ素の効果をより高めます。

 

”ママとこどものはいしゃさん”では、“予防”に力を入れています。歯磨き指導や、その子の成長段階に合った歯磨き粉や歯ブラシの提案もさせていただきますので、ぜひ定期健診に足を運んでみてください。

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西本 浩紀 先生

監修歯科医師

武庫之荘院

西本 浩紀 先生

武庫之荘駅前歯科
〒661-0033 兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目20-2 竹島ビル1階

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