“おつきあい”でいただく子どもへのお菓子への対処法
- 小児矯正
監修歯科医師
新松戸院
森山 貴 先生
子どもをむし歯から守るために、「3歳まで甘いお菓子は控えましょう」「3歳までは砂糖摂りすぎに気をつけましょう」というお話をさせていただくことがあります。しかし、親御さんがどんなに「お菓子ゼロ!」を実践しようと頑張っても、子どもが普段の生活で触れ合うのは親だけではありません。「可愛いから」「喜ぶから」とママ友やお友達、おじいちゃんおばあちゃんからお菓子をもらってしまう機会は、なかなか避けることが出来ません。その度に、心が折れそうになるお母さんが多くいらっしゃるでしょう。でも、“3歳まで” というのは、非常に限られた期間です。“我が家の方針”を周りの大人に知ってもらうところから始めてみましょう。
なぜ“3歳まで”なのか?
“3歳”という年齢は、20本の乳歯が生えそろい前歯でかじって奥の歯ですりつぶす動作が出来るようになることで、食の幅が大きく広がるタイミングです。そして、その頃の食生活が“味覚の形成”や“その後の体や心の成長”に大きく関与すると考えられているのです。
つまり、3歳以前に甘いお菓子を覚えてしまうと、それ以降も砂糖への依存度の高い子になりやすく、その結果としてむし歯が出来やすくなるというわけです。
「3歳までお菓子ゼロ!」の方針を周りの大人に伝えよう
周りの大人から我が子に対していただくお菓子を断ることは、お母さんにとってなかなか勇気のいることです。「申し訳ない」「こだわりの強い人と思われそう」と遠慮して、言い出せないお母さんが多いのではないかと思います。
しかし、「お菓子ゼロ」は3歳までの期間限定です。思い切って我が家の方針であることを伝えれば、伝えた相手もむし歯予防に関心を持つきっかけになるかもしれません。
特に、おじいちゃんおばあちゃんを味方につけることが大切です。おじいちゃんおばあちゃんと会う日には、前もって与えても良いお菓子の量や種類を伝えておきましょう。
子どもとお菓子についての約束をしよう
周りの子がお菓子を食べているのに自分だけ食べられないと、「自分も食べたい」と駄々をこねることもあるでしょう。しかし、後になれば、その時もらったお菓子よりも、生涯にわたって使える強い歯をプレゼントしたいという親の思いをきっと理解してくれるはずです。
親子で、「お菓子は3歳の誕生日に家族で食べよう」と約束をしておきましょう。それまでいただいたお菓子をストック箱に入れ、上手にコントロールしていけば、お菓子に頼らずご飯をしっかり食べる子に育つでしょう。
“ママとこどものはいしゃさん”では食育の観点から、お子さんへのお菓子や食事に対する指導も行っています。何かお困りのことがありましたら、来院時お気軽にご相談ください。
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