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COLUMN 医療コラム

赤ちゃんの歯を強くするために妊娠中からできること

  • 小児矯正


赤ちゃんの歯がいつごろから作られ始めるか、知っていますか?初めての乳歯が生えてくるのは生後6~7か月ごろですが、実はお母さんのおなかの中にいるときから、歯のもとになる部分は作られ始めているのです。

 

歯の成り立ちと妊娠中の食事


 

歯は、まず“歯胚(しはい)”という歯の卵となる部分から作られ始めます。この歯胚が石灰化して、“歯冠(しかん)”と呼ばれる歯の頭の部分になります。すべての乳歯は、胎生7~10週に歯胚形成、胎生4~6か月に石灰化が始まります。つまり、乳歯の形成には、妊娠中に摂取するお母さんの栄養が大きく関わってくるのです。さらに、乳歯だけでなく、永久歯の上下の前歯と犬歯、6歳臼歯もお母さんのおなかの中にいるうちから作られ始めています。

そのため、歯の形成に必要な良質のたんぱく質やカルシウム、リンなどの無機質、ビタミンA、ビタミンDなどが不足しないように、お母さん自身が栄養バランスの取れた食事を摂取するよう心がけましょう。

 

カルシウムの吸収を助けるビタミンD


強い歯や骨を作るために、カルシウムはとても重要な栄養素です。妊娠中のカルシウムの一日の必要量は900㎎です。授乳時には、1100㎎を目標に摂取しましょう。

カルシウムを体に取り込むためには、ビタミンDも併せて摂取する必要があります。ビタミンDには、小腸からのカルシウムの吸収を助ける働きと、血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きがあります。つまり、ビタミンDが十分に摂取されていなければ、せっかくカルシウムを摂取しても、体に吸収されることなく、そのまま外に排出されてしまうのです。

 

極端な日焼け予防に注意


ビタミンDは、紅鮭やキクラゲ、干しシイタケに多く含まれます。脂溶性のビタミンなので、油で炒めたり、揚げたりすると効果的に吸収できます。

また、ビタミンDは“太陽のビタミン”とも呼ばれており、紫外線を浴びると体内で合成することもできます。ですから、夜型の生活をする人や日焼け止め効果の高い化粧品を使う人は、体内でビタミンDが作られないので、どうしても不足しがちです。直射日光である必要はありませんので、1日30分は日に当たるように心がけましょう。

 

 

妊娠中は、つわりや体調不良で、思うような食事を摂ることが難しいこともあるでしょう。自分の体調と相談しながら、出来る範囲でバランスの良い食事を摂るように心がけてみてください。

また、妊娠中はホルモンバランスの乱れから、歯ぐきが腫れやすくなります。口腔内のクリーニングを受けることで口腔内の細菌が減り、歯肉炎や歯周病の予防になりますので、ぜひ”ママとこどものはいしゃさん”に定期健診にいらしてください。

 

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