乳歯列の叢生は矯正の必要なし?
- 小児矯正
皆さんは「叢生(そうせい)」と呼ばれる歯並びの乱れをご存知でしょうか?日常生活ではほとんど耳にすることの言葉ですが、矯正治療に興味のある方であればご存知かもしれませんね。今回はそんな叢生が乳歯列期に認められた場合の対応についてわかりやすく解説します。
▼小児矯正の目的について
子どもの矯正である小児矯正は、成人と根本的に異なる部分があります。それは治療目的です。成人矯正では、細かい歯並びの乱れを整えることを主な目的としていますが、小児矯正は骨格的な異常を改善するための治療です。そのため、顎の骨の幅が狭かったり、前後的な長さが不足していたりする症例で、大きな力を発揮します。そこで気になるのが叢生やすきっ歯などの歯列不正ですよね。
▼叢生とは?
叢生とは、一般的に「乱ぐい歯」と呼ばれるものです。1本1本の歯が別々の方向に向いている歯並びで、デコボコしているのが特徴です。そうした叢生は、成人矯正で治すのが一般的です。というのも、いずれ大人の歯に生え変わる乳歯列で矯正を行っても、結局は永久歯列へと移行するからです。それなら大人の歯が生えそろってから、細かい歯列の乱れを整えた方が良いですよね。ちなみに、叢生以外にもすきっ歯なども、小児矯正の対象とはなりにくいです。
▼乳歯列は乱れやすい?
乳歯列は、永久歯列と比べると、乱れる傾向にあります。例えば、6歳くらいになると、下の前歯が抜けて、すき間が生じますよね。その後も順を追って乳歯が抜けていくことから、きれいな歯列弓を維持すること自体、不可能となります。そもそも乳歯列には、大人の歯が生えてくるためのすき間が存在しており、すきっ歯にもなりやすくなっています。そうした乳歯列の異常をいちいち矯正していたら、いくら時間があっても足りません。むしろ、永久歯がきれいに生えてくるための妨げになることもあり得るのです。
▼出っ歯や受け口は小児矯正が必要
出っ歯や受け口といった歯列不正がある場合は、小児矯正が必要となるケースも多いです。これらは骨格的な異常に由来しやすく、発育期にしっかり治しておくことが望ましいからです。とはいえ、親御さまからしたら、小児矯正が必要な歯並びと不要な歯並びの区別はつきにくいことかと思いますので、気になる点があればまず「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院に相談してみましょう。小児矯正を行っている歯医者さんなら、的確なアドバイスをしてくれますよ。
▼まとめ
このように、子どもの叢生やすきっ歯というのは、小児矯正が不要なケースが多いですが、出っ歯や受け口は少し話が変わってきます。いずれにせよ「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院のような子ども専門の歯医者さんに診断してもらうことが重要です。
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