歯が折れてしまった!どうしよう⁉注意点と対処法について
- 歯科トピックス
監修歯科医師
小林 崇将 先生
お子さんが転んだり軽い事故にあったりした時、もし歯が折れてしまったら…「歯が折れた!どうしたらいいの⁉」と驚いて、パニック状態に陥ってしまいがち。
まずは落ち着いて。折れてすぐの歯を確保できたら、元に戻せる可能性があります。
今回は歯が折れてしまった時の注意点と対処法についてお伝えします。
パニックを起こして取り返しがつかなくならないように、正しい対処法を覚えておいてください。そして、「ママとこどものはいしゃさん」に相談を!
▼上部で欠けた場合、歯の破片は乾燥させないように注意
歯が上部で折れてしまった時、折れた歯を捨ててしまってはいけません。
すべて拾い集めて正しく保存すれば、元の状態に修復できる可能性があります。
折れた歯は乾燥に弱いので、乾燥しないように注意しましょう。
痛みなどがなく、自分のお口の中の元の位置に戻せるようでしたら、元の位置に戻しましょう。
地面に落ちて汚れてしまった場合は、汚れているので水洗いをして戻しましょう。その際には、根の周囲の組織を壊さないように、こすらないで優しく水で流す程度にしてください。
その後なるべく早く歯科医院へ行くようにしましょう。
子どもの場合は元に戻すと危ないので、折れた歯は、生理食塩水や牛乳に漬けるか、乾燥しないようにラップやガーゼで包んだ上でケースに入れて、できるだけ早く歯科医院に持っていくようにします。
▼根っこから折れた歯は生理食塩水や牛乳で保存
歯が完全に抜けてしまった場合や、「歯根破折」といって、歯の根っこの途中で折れてしまった時は、生理食塩水か牛乳の中に入れて保存するようにしましょう。
このケースでも歯科医院に行くまで、折れた歯を自分で口の中の元の位置に戻して保存するようにすると、乾燥させずに済みます。
折れ方によってそれができない場合は無理をせず、生理食塩水や牛乳に入れて乾燥しないように保存します。
歯の根は、特にまわりについている歯根膜という繊維組織が一緒に折れていることがありますが、これがたいへん乾燥に弱いものです。早期に修復できれば、歯根膜を再生させることも可能ですので、これ以上の破損がないように大切に持っていきましょう。
▼その後の治療法
・歯の上部で欠けた場合
歯の上部で欠けた場合は、欠けた部分の大きさに合わせて補修します。
コンポジットレジンという歯科用プラスチックで補修したり、大きく欠けてしまった場合には被せ物で補修します、
少し欠けただけであれば、尖っているところを丸め形を整えるだけで済む場合もあります。
・歯が根っこで折れた場合
折れている部分にもよりますが、歯を抜かなくて済む場合には神経の治療を行い根っこを保存します。
その後、被せ物をかぶせる治療を行います。
根の先端で折れている場合には抜歯を行います。
・歯が抜けてしまった場合
歯が抜けてしまった部分に戻るようであれば、元にもどし固定します。
その後、経過を見て保存できるかどうかの確認します。
▼できるだけ早期の受診を心がけて
歯が折れたら、急いで歯科医院へ行きましょう。まずは、かかりつけの歯科医院に連絡を。「歯が折れた」と言えば、急患扱いで応急処置を受けられます。落ち着いて、歯の欠片を拾い集めて冷静に行動するように心がけてください。
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