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キシリトールガムの効果的な噛み方

  • 歯科トピックス
キシリトールガムの効果的な噛み方

キシリトールガムは、むし歯予防に効果があるとされ、歯科医院でも販売しているところが多いです。

しかし、キシリトールガムはただ噛めばよいというわけではなく、より効果的な方法があります。

せっかくキシリトールガムを取り入れるのであれば、正しい噛み方を知り、最大限の効果を得たいものです。

この記事では、キシリトールガムの働きと、効果を引き出すための噛み方について詳しく解説します。


■ キシリトールガムの効果

・むし歯の原因となる酸の生成を抑える

通常の砂糖入りガムとは異なり、キシリトールはむし歯の原因となる酸を作りません。

むしろ、キシリトールはむし歯菌の活動を抑制し、酸の発生を防ぐ働きがあります。

そのため、むし歯のリスクを減らすのに役立ちます。


・唾液の分泌を促す

ガムを噛むことで唾液の分泌が促進され、口腔内の自浄作用が高まります。

唾液には、口内の酸を中和し、歯を修復する再石灰化を促す働きがあります。

特に食後は口内が酸性に傾きやすいため、キシリトールガムを噛むことで、より早く中性の状態に戻すことができます。


・歯の再石灰化を助ける

キシリトールには、カルシウムの吸収を助ける働きもあります。

歯のエナメル質が脱灰した状態を再石灰化し、歯の表面を強化する効果が期待できます。


・口臭予防にも効果的

唾液が増えることで、口腔内の細菌の増殖が抑えられ、口臭の予防にもつながります。

口が乾燥しやすい方や、食後の口臭が気になる方にとっても、キシリトールガムは嬉しい効果を発揮します。


■ キシリトールガムの効果的な噛み方

・1回につき10分以上噛む

キシリトールの効果を十分に得るためには、1回につき10分以上噛むのがおすすめです。

適度な時間を意識することが大切です。


・食後に噛む習慣をつける

食後は口腔内が酸性に傾き、むし歯が発生しやすい状態になります。

1日3回、食後のタイミングでキシリトールガムを噛むことで、唾液の分泌を促し、口内環境を中性に戻しやすくなります。

特に食事やおやつの後に取り入れると、より効果的です。


・キシリトール50%以上含有のものを選ぶ

キシリトールガムの中には、キシリトールを含んでいても、ほかの糖アルコールや人工甘味料が併用されているものがあります。

むし歯予防の効果を得るためには、キシリトールの含有率が50%以上のものを選ぶのが望ましいです。


・奥歯でしっかり噛む

ガムを前歯で噛むのではなく、奥歯でしっかり噛むことで、より多くの唾液を分泌できます。

奥歯を使うことで噛む力が均等に分散され、顎の負担を減らすこともできます。


■ キシリトールガムの注意点

◎歯磨きの代わりになるわけではないので注意

キシリトールガムはむし歯予防に効果的ですが、歯磨きの代わりにはなりません。

歯の表面に付着したプラークや細菌を完全に除去することはできないため、毎日の歯磨きやフロスを習慣づけることが重要です。

しっかりと清掃した後で補助的にキシリトールガムを取り入れましょう。


・過剰摂取に注意

キシリトールは適量であれば健康に良い影響を与えますが、大量に摂取するとお腹がゆるくなることがあります。

特にこどもや胃腸が弱い方は、1日3回~5回程度に抑えるのが良いでしょう。


・ガムが苦手な場合は他のキシリトール製品を活用

ガムを噛むのが苦手な方や、小さなこどもは、キシリトール入りのタブレットやグミを利用するのもひとつの方法です。

キシリトール配合の歯磨き粉やマウスウォッシュもあるため、無理なく取り入れることが可能です。


■ まとめ

キシリトールガムは、むし歯予防や口腔環境の改善に役立つアイテムですが、正しい噛み方を意識することでより高い効果があります。

食後に10分以上噛むこと、1日3回程度取り入れること、奥歯でしっかり噛むことなどを意識すると良いでしょう。

また、キシリトールの含有率が高い製品を選び、適量を守ることが大切です。


ママとこどものはいしゃさんグループでは、子どもの歯の健康を守るためのアドバイスを行っています。

キシリトールを活用したむし歯予防について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。


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