子どもの過剰歯について、原因や歯列への影響など
- 歯科トピックス
乳歯が抜けてもなかなか永久歯が生えてこない場合には過剰歯が影響している場合があります。
過剰歯とは、通常よりも多く生えてくる歯のことです。
お子さまの中には、通常よりも歯の数が多い子がいます。
歯が多いことに気づかずに歯並びが交換する方もいますし、生え変わりに影響がでる場合もあります。
今回は、過剰歯についてお伝えしていきます。
▼過剰歯とは
過剰歯とは、通常よりも多く生えてくる歯のことです。
通常ですと、乳歯は20本、永久歯は28本という本数です。
通常よりも多く生えてくる歯を過剰歯、何らかの原因で歯の数が少ないことを先天性欠損と呼びます。
・順正過剰歯と逆性過剰歯
過剰歯は生えてくる方向によって、順正過剰歯と逆性過剰歯に別れます。
普通の歯と同じ方向に生えているものを順正過剰歯、逆に生えているものを逆性過剰歯と呼びます。
また骨の中に埋まったままの状態だと、埋伏過剰歯と呼びます。
▼過剰歯の原因
過剰歯の原因は正確にはわかっていません。
歯は骨の中で歯胚と呼ばれる物が歯に変化し、成長しながら生えてきます。
何らかの原因で歯胚が多かったり、一つの歯胚が分割されたりした場合に、過剰歯になります。
実際になんの原因で歯胚が多くなってしまうのが、どのような条件で歯胚が分割されてしまうのかに関してはわかっていませんが、遺伝と関係性があること、男児に多いと言われています。
▼過剰歯が歯列に与える影響
過剰歯があることで歯列や永久歯への影響が出る場合があります。
・永久歯が生えてこない
骨の中に過剰歯が邪魔をして永久歯が生えてこない場合があります。
歯が生え変わってもなかなか歯が生えてこないときにはレントゲンを取ってみると良いでしょう。
・歯並びが悪くなる
過剰歯があることで、正常な位置に永久歯が並ばない場合があります。
過剰歯が邪魔をして歯列のスペースができてしまったり、頬側や舌側にずれて生えてしまう場合があります。
・永久歯の根が吸収してしまう
過剰歯があることで永久歯の根が吸収してしまう場合があります。
永久歯の根が吸収してしまうと、歯の寿命が短くなったり、歯が抜けてしまったりする危険性があります。
▼過剰歯への対応
レントゲン撮影を行い過剰歯が見つかった場合には抜歯をする必要があります。
生えてくる場合には、一般歯科で抜歯を行いますが、骨の中に埋まったままの場合には口腔外科にて抜歯を行います。
乳歯の段階で過剰歯が発見された場合には、乳歯が抜けたあと生えてくるかどうかを観察します。
また過剰歯が存在しても永久歯に影響が出ない場合には抜歯を行いません。
▼まとめ
過剰歯に関してお伝えしてきました。
乳歯が抜けてもなかなか大人の歯が生えてこない場合には歯医者さんに相談してみると良いでしょう。