なぜ子どもの歯はむし歯になりやすいの?
- 予防
監修歯科医師
神戸住吉院
中村 元 先生
小さなお子さまがいらっしゃるご家庭では、毎日の歯磨きをしっかり行うように教育されていることかと思います。
実際、毎食後に歯磨きをされているお子さまが大半ですが、それでもむし歯になってしまって困っているというケースは珍しくありません。
これは子どもの歯がそもそもむし歯になりやすい傾向にあることが関係しています。
▼乳歯と永久歯のちがい
乳歯と永久歯とでは、歯の大きさや色、形などに違いがあることは一目瞭然ですよね。
ただ、そうした見た目の違いというのは、むし歯のリスクとあまり関係がありません。
もっと重要な違いは、歯の成熟度にあります。子どもの歯は大人の歯と比較すると、まだまだ成熟が足りていないことから、むし歯のリスクが高くなっているのです。
▼歯の成熟度ってなに?
私たちの歯は、最も外側にエナメル質が存在しています。
このエナメル質の構造自体は、大人の歯と子どもの歯で違いがありません。
けれども、エナメル質の粒子の大きさには違いがあり、乳歯の方が小さい傾向にあるのです。
つまり、歯質が未成熟で、大人の歯ほどは硬く仕上がっていません。
そうすると、外からの刺激に対して弱くなります。
▼耐酸性能が低く歯質が溶けやすい
口腔内には、100種類以上の常在菌が生息しており、その中にはむし歯の原因菌であるミュータンスレンサ球菌も含まれます。
つまり、ほとんどの人のお口の中にはむし歯菌が存在していて、常にむし歯の発症リスクにさらされているのです。
それにも関わらずむし歯になる人が少ないのは、歯質に耐酸性能が備わっているからです。
これはむし歯菌が産生する酸に対して抵抗する力で、エナメル質が成熟しているエナメル質の方が高くなっています。
一方、乳歯はエナメル質が未成熟であるため、むし歯菌の酸に溶かされやすくなっています。
▼子どものむし歯を予防する効果的な方法
このように、乳歯というのはもともと永久歯よりもむし歯になりやすい傾向にあることから、積極的な予防処置を受けることをおすすめします。
具体的には、「ママとこどものはいしゃさん」でも実施しているフッ化物の歯面塗布やシーラント、ブラッシング指導などを受けることが大切です。
フッ化物の歯面塗布は歯質を強化し、シーラントは歯の清掃性を向上させます。
乳歯がある程度生えてきた段階で、これらの処置を受けることで、子どものむし歯を効率よく予防することができます。
とくに「ママとこどものはいしゃさん」では予防歯科に力を入れておりますので、興味のある方はお気軽にご連絡ください。
お子さまが歯医者さんを好きになるような歯科診療を提供しております。
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