子どもの口呼吸の原因となる病気
- 歯科トピックス
小児歯科や矯正歯科などで、「アデノイド顔貌」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。日常的にはあまり耳にしない言葉なだけに、それが何を意味しているのか分からない方が大半であることでしょう。今回はそんな「アデノイド顔貌」についてわかりやすく解説します。
▼アデノイドとは?
アデノイド顔貌の「アデノイド」とは、「咽頭扁桃(いんとうへんとう)」を意味します。のどの奥にある扁桃腺の一種で、細菌やウイルスが侵入した際に生体防御の中心として活躍する組織です。風邪などにかかると、そうした扁桃腺が腫れたりしますよね。実はアデノイド顔貌では、常に咽頭扁桃が腫れている、あるいは肥大化していることから、特徴的な顔貌を呈することとなります。
▼アデノイド顔貌の特徴
アデノイド顔貌では、常に口がぽかんと開いた状態となることが多いです。いわゆる「おくちぽかん」の状態ですね。これは小さなお子さまに多く見られる症状ですが、アデノイドの肥大が原因であることも少なくありません。その他、下の顎が後退して見えたり、顔全体が緩んで長くなったような顔つきになったりすることがあります。「ロングフェイス症候群」と呼ばれるものですね。このように、アデノイド顔貌では非常に特徴的な顔貌を呈するようになるのです。
▼アデノイド顔貌の原因
アデノイド顔貌は、幼少期の細菌ウイルス感染が原因となることがあります。例えば、3~6歳の時期に有害なウイルスに感染することで扁桃腺の働きが亢進し、肥大化することがあるのです。そして「アデノイド肥大」が生じると、アデノイド顔貌を呈するようになります。
それから、口呼吸が習慣化することでもアデノイド顔貌を誘発することがあります。鼻ではなく、常に口で呼吸していると、口周辺の筋肉が衰えてしまい、下の顎全体の発育が悪くなってしまうのです。その結果、アデノイド顔貌を呈することがあります。
▼アデノイド顔貌による悪影響
アデノイド顔貌であると、何よりまず見た目が悪くなります。それから、歯並びが乱れたり、顔が長くなったりするなどの悪影響も現れます。これらはいずれも発育期に起こるものなので、小さなお子さまがいるご家庭では十分に注意することが大切です。
▼まとめ
このように、アデノイド顔貌を放置すると、いろいろな悪影響が生じるので、その症状にお困りであれば「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院に相談してみましょう。アデノイド顔貌の原因を突き止め、適切な治療を受けることが重要といえます。もちろん、アデノイド顔貌の中には治療が必要ないケースも多々あります。大切なのは現状を正確に把握することです。
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