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COLUMN 医療コラム

赤ちゃんの歯茎が腫れた時に疑われる病気

  • 予防

監修歯科医師

京田辺花住坂院

大毛 翔吾 先生

大毛 翔吾 先生


歯茎が腫れるといえば、歯周病ですよね
歯茎に細菌感染が起こり、炎症反応が生じる病気であり、日本人の成人の8割以上が罹患しているともいわれています。
では、赤ちゃんの歯茎が腫れたら皆さん何を疑いますか?

▼赤ちゃんが歯周病にかかることは稀


歯周病菌というのは、そもそも歯の表面に形成された歯垢や歯石を温床として繁殖するものです。
そのため、歯が1本も生えていない、あるいは数本しか生えていない赤ちゃんで発症するのは極めてレアケースといえるでしょう。
そこで気になるのが赤ちゃんの歯茎が腫れる理由ですよね。

▼歯が生えている直前に腫れることがある


赤ちゃんのように、乳歯がこれから生えてくる時期には「萌出嚢胞(ほうしゅつのうほう)」という歯茎の腫れが認められることがあります。
歯が生えてくることを専門的には「萌出」というのですが、その途中で歯の周囲に嚢胞が形成されて歯茎を腫脹させることがあるのです。
見た目はなかなかインパクトがあるため、不安に感じるママさんも少なくないかと思いますが、多くのケースで自然に消失していきます。
予定通りに歯が萌出したら、病変もきれいになくなりますのでご安心ください。
ただし、一部の症例ではなかなか治らないこともあるため、不安に感じたら一度、小児歯科の先生に診てもらってもいいかもしれませんね。

▼歯茎の白い腫瘤


赤ちゃんの歯茎には、「上皮真珠(じょうひしんじゅ)」と呼ばれる腫脹が生じることがあります。
その名の通り、真珠のような白いデキモノが歯茎に無数に生じる異常ですが、基本的に特別な処置を必要とはしません。
これもまた歯槽骨などの歯周組織が発育していく中で生じる有害性の低いものなので、切除したり摘出したりする処置は不要なのです。
ただ、萌出嚢胞と同じように、見た目はかなりインパクトが大きいですので、不安に感じた時点で小児歯科の先生に診てもらうのも良いかもしれません。

▼清掃不良による歯茎の腫れ


歯がすでに何本か生えていて、毎日の歯磨きをしっかりと行ってあげていない場合は、不潔性の歯肉炎が生じることもあります。
そういったケースでは、親御さまがしっかりと歯磨きをしてあげることが大切です。
また、食習慣にも問題があるかもしれませんので、「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院に一度相談しておきましょう。

▼まとめ


このように、赤ちゃんにもいろいろな原因によって歯茎が腫れることがありますので注意しましょう。
上述したような原因以外にもさまざまなものが考えられることから、異常に気付いたら歯医者さんにチェックしてもらうのが賢明といえます。
場合によっては、赤ちゃんのお口の発育に大きな悪影響を及ぼすこともあります。

 

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大毛 翔吾 先生

監修歯科医師

京田辺花住坂院

大毛 翔吾 先生

あゆみ歯科クリニック京田辺花住坂
〒610-0352 京都府京田辺市花住坂2丁目1−1

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