歯の本数が多い場合の原因と対処法
- 予防
こちらのブログで以前に、生えてくる歯の数はあらかじめ決まっているというお話をさせていただきました。乳歯であれば20本、永久歯であれば親知らずも入れて32本の歯が生えてきます。その際、「歯の先天欠如」という予定よりも歯の本数が少なくなる異常についてもご説明しましたが、今回は生えてくる歯の数が増えてしまう「過剰歯(かじょうし)」についてです。歯が増える分には良い影響がありそうなものですが、実際はどうなのでしょうか。
▼過剰歯とは
過剰歯とは、その名の通り余計に生えてくる歯のことです。歯茎の外に生えてくることもあれば、歯茎の中に埋まったままのものもあります。小さなお子さまにも認められることがあり、ケースによっては適切に対処しなければなりません。
▼歯としての機能は果たせない?
過剰歯は、基本的に歯が持つ本来の機能を果たすことができません。そもそも構造が正常ではないので、咀嚼機能の一端を担うのが難しいのです。そればかりでなく、大きさや生えてくる位置も異常なことが多く、口腔内にさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。
▼歯並びを乱してしまう
例えば、おかしな位置に生えている過剰歯は、正常な歯が生えてくるスペースを奪ってしまうことがあります。また、歯茎の中に埋まっている過剰歯のせいで、前歯の生え方が異常となり「正中離開(せいちゅうりかい)」という歯列不正を引き起こすことも珍しくありません。正中離開とは、いやゆる「すきっ歯」のことですね。
▼歯が生えてくるのを邪魔する
乳歯から永久歯に生え変わる際には、乳歯の歯根が吸収されて、やがては自然に抜け落ちます。これを「生理的な歯根吸収」と呼び、歯が正常に生え変わるためには必要なものといえます。そこでもし次に生えてくる永久歯の上に過剰歯があったらどうなるでしょうか。過剰歯には生理的な歯根吸収が起こりませんので、いつまでたっても抜け落ちず、永久歯が生えてくるのを邪魔してしまいます。これは歯列全体を乱す大きな原因にもなるため注意が必要です。
▼問題のある過剰歯は抜歯する
過剰歯は、もともと必要のない歯なので、問題を起こすようであればすぐに抜歯します。これは親知らずの取り扱いとは少し違いますね。親知らずは、かけがえのない天然歯のひとつなので、残せるのであれば可能な限り残す法が有益といえるからです。
まとめ
このように、過剰歯は本来生えてくるべきものではないため、基本的に「良いもの」とはいえません。むしろ、お口のトラブルを引き起こしやすいことから「悪いもの」と考えた方が良いかもしれませんね。そんな過剰歯についてお悩みの方、あるいはもっと詳しく知りたい方は「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院までご相談ください。
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