歯を健康に育てるための食習慣
- 歯科トピックス
歯はエナメル質や象牙質から構成されており、その大半は無機質より成り立っています。また、一度生えてきたら、もう二度と再生されない組織ということもあり、食習慣とはあまり関連のない組織と思われがちですが、実際のところはそんなことはありません。
とくに発育期にあるお子さまの歯は、正常に作られるためにさまざまな栄養素を必要とします。そこで今回は、お子さまの歯を健康に育てるための食習慣についてわかりやすく解説します。
▼ビタミンAがエナメル質の成長に寄与する
歯の一番外側を覆っているエナメル質は、ビタミンAを適切な量、摂取することで正常に発育していきます。エナメル質は人体が最も硬い組織であり、歯の機能を担う重要なものなので、子どものときにしっかり発育させることが大切です。そのため、歯の発育期においてはビタミンAが不足することに注意しましょう。
▼ビタミンDが象牙質の成長を促す
象牙質の成長を促すのは、ビタミンDです。ビタミンDというのは、全身の骨の成長も促進するので、象牙質もそれと同じようなメカニズムで健全な発育が促されるのです。ちなみに、ビタミンDというのは、日光を浴びることで体の中から生成されるという点も知っておきましょう。日光に含まれる紫外線は、いろいろな病気のリスクを上昇させることで有名ですが、まったく浴びないことも身体にとってよくないのです。とりわけ成長期にあるお子さまは、おひさまの光を適度に浴びるような生活習慣を送るようにしましょう。
▼食品による脱灰を予防する
歯の発育というのは、リン酸カルシウムなどが添加されていることで進行していくため、脱灰(だっかい)という現象が何よりも邪魔な因子となります。脱灰というと、むし歯菌による働きをまず思い浮かべますが、実際は飲食物によっても起こります。有名なのはスポーツドリンクですね。
スポーツドリンクのような清涼飲料水は、お口の中を酸性に傾ける作用があるため、頻繁に摂取するとそれだけ脱灰現象も生じやすくなります。その他、毎日の食事でも酸性度の高いものには注意しましょう。もちろん、むし歯の発生や進行を促す「糖質」の摂取量についても、親御さまがしっかり管理してあげる必要があります。
▼まとめ
このように、健康な歯を育てるためには、お子さまが毎日摂取する栄養素についてもしっかり管理してあげることが大切です。その他、歯の発育に良い生活習慣を取り入れたり、逆に歯の発育を阻害する食習慣を改めたりすることも重要となります。そんなお子さまの歯の発育については「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院に相談することをおすすめします。歯の発育は、限られた期間のみに起こるものなので、対策をとるタイミングが非常に重要となります。
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