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赤ちゃんの哺乳に関わる反射について

  • 小児矯正


赤ちゃんには、大人にはいろいろな反射行動が見受けられます。子どもを初めて育てる方にとっては、意外に思われる反射も存在しています。ここではそんな赤ちゃんの反射行動について、哺乳関連のものをわかりやすく解説します。

▼舌を前方へ突き出す反射行動


赤ちゃんの反射でとても重要なものに、「舌挺出反射(ぜつていしゅつはんしゃ)」というものがあります。これは固形物を赤ちゃんのお口の中に入れた際に、舌を前方へと突き出す反射です。赤ちゃんというのは、基本的に飲み物しか摂取することができないため、固形物が体の中に入ってしまうといろいろな悪影響が生じます。それを防ぐ意味でも、こうした反射行動が存在しているのです。離乳時期を迎えて、固形物を食べるようになったら自然と消失していきますのでご安心ください。

▼お乳を吸う反射行動


赤ちゃんはママのお乳を吸うことで成長していくことができます。ですから、お乳を吸うという行為にも反射行動が存在しています。これを専門的には「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)」といいます。吸啜反射とは、赤ちゃんのお口に乳房を近づけると、反射的にお乳を吸う行動です。ある意味これが最もポピュラーな赤ちゃんの反射行動といえますね。

▼おっぱいを探す反射行動


赤ちゃんの頬や口唇を指で触ると、それを追いかけるように顔を向ける反射行動があります。これを専門的には「口唇探索反射(こうしんたんさくはんしゃ)」といいます。この反射行動にはいろいろな意味が存在していますが、基本的にはおっぱいを探す行動と考えていただいて問題はありません。やはり、赤ちゃんにとっておっぱいを見つけることは、生きていく上で何より重要なことといえるのです。

▼その他の反射行動


赤ちゃんにはその他にも、Moro反射(もろーはんしゃ)や歩行反射、把握反射などいろいろな反射行動が見られるものです。これらはお乳を吸うこととは直接的に関係していませんが、生きていく上で必要不可欠なものといえます。それだけに、生まれ持って誰もが備えているもので「原始反射(げんしはんしゃ)」と呼ばれることもあるくらいです。ただ、そのほとんどは1歳になる前に消失していきます。つまり、乳児期に限定されている行動であり、幼児期や学童期まで残っていると、逆に有害となることも珍しくないのです。もしも、そうした原始反射が認められない、あるいはいつまで経っても消失しないという場合は、「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院まで相談してみましょう。もしかしたら適切な処置が必要になるかもしれません。

▼まとめ


このように、赤ちゃんにはいろいろな反射行動が認められ、やがては消失していきます。大人には見られないものばかりですが、赤ちゃんにとっては極めて重要な行動であるので、その意味をしっかり理解しておくことが大切です。

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