1. ホーム  > 
  2. 医療コラム  > 

COLUMN 医療コラム

子どもの歯の外傷は「折れる」より「抜ける」方が多い?

  • 歯科トピックス


小さなお子さまは元気に動き回ることが多く、室内や道端で転倒することも珍しくありませんよね。とくに男の子は元気が良いので、擦り傷や切り傷などが絶えないことかと思います。そうした転倒などのトラブルの際に、顔面を強打すると歯が折れたり抜けたりすることがあります。これはお口の健康にとって非常に深刻なものなので、可能な限り避けなければならないといえます。今回はそんな歯の外傷に伴う破折や脱臼について詳しく解説します。

▼歯の破折とは?

歯の破折とは、お口の中に露出している「歯冠(しかん)」の部分が割れたり折れたりする現象です。エナメル質はとても硬い組織といえども、コンクリートの地面に勢いよくぶつけてしまうと、あっさり折れてしまうものなのです。その際、重要となるのが「露髄(ろずい)」しているかどうかです。

▼露髄していると歯の神経を抜かなければならない

もしも歯の破折によって神経が露出してしまったら、そこではもう細菌感染が生じていますので、歯の神経を抜く「抜髄(ばつずい)」を行わなければなりません。つまり、健康だった歯が失活歯となってしまうのです。運よく露髄を免れていれば、レジンなどで修復するだけで、外傷を治療することも可能です。

▼歯の脱臼とは?

歯の脱臼とは、歯が折れることなくすっぽりと抜け落ちる現象です。これは比較的小さなお子さまに起こりやすい現象で、状態が良ければそのまま元の場所に戻すことも可能です。ただし、歯が抜け落ちてから時間が経過するにつれ、元に戻せる可能性も低くなるため注意しましょう。ですから、歯の脱臼が起こったら、できるだけ早く「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院までお越しください。そうしたトラブルが生じた時にもうひとつ注意すべきポイントがあります。それは歯の取り扱い方法です。

▼抜けた歯は牛乳に浸ける?

皆さまも抜けた歯は牛乳に浸けた方が良い、という話を耳にしたことがあるかと思います。実際、歯が抜けた時にはそのままティッシュなどにくるんでおくのではなく、牛乳や歯の保存液などに浸けておくことで、再植できる可能性が高まります。また、歯の表面が汚れているからといってゴシゴシと石けんなどで洗うことは絶対にやめましょう。歯根面に付着している細胞が死滅し、歯を元に戻せなくなってしまうのです。

▼まとめ

このように、小さなお子さまの歯の外傷は折れるよりも抜ける方が多くなっています。いずれにせよ、そうしたトラブルが発生したらすぐに「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院までお越しください。お口の状態を診査して、適切な処置を施します。

「ママとこどものはいしゃさん」加盟院の検索はこちら

/search/

この記事をシェアする