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COLUMN 医療コラム

過剰歯が与える悪影響

  • 予防

監修歯科医師

箕面院

中島 崇 先生

中島 崇 先生


私たちの歯は、子どもの歯である乳歯も大人の歯である永久歯も生えてくる本数があらかじめ決まっています。それよりも少ない場合は大きな問題がありそうですが、生えてくる本数が多くなる場合はどうなのでしょうか。一見するとメリットの方が大きいように思えますが、実際のところはそうではありません。そこで今回は、歯の本数が多くなる過剰歯(かじょうし)についてわかりやすく解説します。

▼正常な歯の本数って何本?


正常なお子さまでは、上下合わせて全部で20本の乳歯が生えてきます。大人の歯は、上下で28本ですが親知らずを合わせると、32本となります。これよりも少なかったり多かったりすると、何らかの異常が考えられます。

▼過剰歯はデメリットの方が大きい?


歯の本数が少ない異常は、言うまでもなくデメリットしかありませんよね。全身の病気が影響しているケースでは、始めから永久歯が1本も生えてこないこともあるのです。そういった場合、若い人であっても総入れ歯を装着せざるを得なくなります。逆に、歯の本数が多くなる過剰歯はメリットの方が大きくなりそうなものですが、デメリットが大半を占めるのが現実です。

▼過剰歯は歯並びを乱す


私たちの顎は、もともと20本の乳歯が並ぶように成長していきますので、その数が過剰となると当然、歯が正常に生えてくるためのスペースが不足してしまいますよね。その結果、乱ぐい歯や八重歯などを引き起こしてしまうことがあります。ここで起こりやすいのは「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼ばれるもので、上の前歯の真ん中にすき間が生じてしまう歯列不正です。一般的にはすきっ歯と呼ばれるものですね。

▼過剰歯は形や色が異常?


過剰歯がもし、その他の歯と同じように健全であれば、いろいろな用途に使うことが可能です。例えば、虫歯や歯周病で歯が抜けた場合、欠損部を過剰歯で補うことができるかもしれません。将来、ブリッジや入れ歯などを装着する際の支台歯としても活用できることでしょう。けれども、残念なことに過剰歯というのは、正常に発育することがほとんどありません。形がいびつであったり、色や大きさに異常があったりするなど、健全な歯とは程遠い性質を持っています。それだけに、過剰歯があることで得られるメリットというのはほとんどないといえるのです。もちろん、過剰歯があったらすぐに抜歯をしなければならないというわけではなく、何らかの異常やトラブルの元となるケースでは、適切な対応が求められることとなります。

▼まとめ


このように、過剰歯は歯や歯並びに与える悪影響が多いことから、好ましいものとは言い難いです。「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院では、そんな過剰歯の適切な治療を行っておりますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

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中島 崇 先生

監修歯科医師

箕面院

中島 崇 先生

ナカシマ歯科
〒562-0031 大阪府箕面市小野原東3-13-26

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