こどもの歯ぎしり、治まることがあるって本当?
- 歯科トピックス

こどもの歯ぎしりは、多くの保護者さまが心配する問題のひとつです。
特に夜中にギリギリと音を立てる姿を見ると、「このまま続いたら歯が削れてしまうのでは?」と不安になることもあるでしょう。
しかし、実はこどもの歯ぎしりには一時的なものも含まれており、成長とともに自然に治まるケースもあります。
特に永久歯への生え変わり時期には一時的に歯ぎしりが増えることもあります。
この記事では、こどもの歯ぎしりの種類や原因、成長に伴う変化について詳しく解説します。
■歯ぎしりの種類
・グラインディング
ギリギリと音を立てながら歯を擦り合わせるのが特徴です。
睡眠中に無意識に行うことが多く、家族が気づきやすいタイプです。
このタイプの歯ぎしりは、歯の表面を摩耗させ、知覚過敏や歯の損傷を引き起こす可能性があります。
・クレンチング
歯をギュッと強く噛みしめるタイプです。
音はしないため、気づかれにくいのが特徴ですが、歯や顎に大きな負担がかかります。
長期間続くと、顎関節症や筋肉の痛み、歯の亀裂などの問題を引き起こすことがあります。
・タッピング
歯を小刻みに打ち鳴らすタイプです。
このタイプは比較的珍しいですが、歯ぎしりの一種とされています。
上下の歯をリズミカルに接触させる動作で、音が出るため周囲の人が気づくことがあります。
歯の摩耗や顎の疲労を引き起こす可能性があります。
・ナッシング
歯を一定の位置で強く噛みしめるタイプです。
クレンチングと似ていますが、こちらは特定の歯や部位に集中して力がかかるのが特徴です。
このため、特定の歯や顎の部分に過度な負担がかかり、歯の損傷や顎関節の問題を引き起こすリスクがあります。
■こどもの歯ぎしりの原因
・歯の生え変わり
乳歯から永久歯へ生え変わる時期は、歯の噛み合わせが不安定になり、無意識のうちに歯ぎしりをすることがあります。
特に前歯が生え変わる6歳~7歳頃から奥歯の噛み合わせが安定する12歳頃までは、一時的に歯ぎしりが増えることがあります。
・ストレスや緊張
幼稚園や学校など、新しい環境に適応する過程でストレスを感じ、それが歯ぎしりとして現れることがあります。
友達関係や勉強、習い事など、こどもにとっては日常の些細な変化がストレスの原因となることがあります。
■歯ぎしりは治るのか?
・自然に治るケース
こどもの歯ぎしりは、成長とともに自然に治ることがあります。特に歯の生え変わりが完了し、噛み合わせが安定する12歳頃には歯ぎしりが減る傾向にあります。
多くの場合、歯ぎしりによる悪影響がなければ、特別な治療は必要ありません。
■歯ぎしりが治らない場合は
・歯科検診を受ける
歯ぎしりによる歯や顎のダメージがないか、定期的に歯科でチェックしてもらうことが大切です。
特に歯のすり減りがひどい場合や、噛み合わせに問題がある場合は、歯科医師の指導を受けることで適切な対応ができます。
・マウスピースの使用
歯ぎしりが強く、歯のすり減りが激しい場合は、歯科でマウスピースを作製し、歯の保護をすることがあります。
こどもの場合は成長に合わせて作り直す必要があるため、定期的な調整が必要です。
夜間装着することで歯への負担を軽減し、顎へのダメージを防ぐことができます。
・ストレス管理
ストレスが原因の場合は、リラックスできる環境を整え、安心して眠れるように工夫することも重要です。
また、日中の活動量を増やし、体をしっかり動かすことで、夜の睡眠の質が良くなり、歯ぎしりが減ることもあります。
■まとめ
こどもの歯ぎしりには、成長に伴う一時的なものも含まれます。
特に永久歯の生え変わり時期には噛み合わせが不安定になるため、一時的に歯ぎしりが増えることがあります。
自然に治るケースもありますが、長期間続いたり、歯や顎に影響が出たりする場合は歯科で相談することが大切です。
まずはお子さんの歯の成長を見守りつつ、定期的な歯科検診を受けて問題がないか確認しましょう。
ママとこどものはいしゃさんグループでは、子どもの歯の健康を守るためのアドバイスを行っています。
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