お口の中に現れるこどもの病気
- 歯科トピックス

様々な病気の中で、口の中に現れる異常が病気のサインとなることがあります。
そのような中で、ウイルスや細菌の感染による病気では、発熱や痛みが伴い、食事や水分補給が難しくなることがあります。
夏に流行するものや、全身に影響を及ぼすものなど、口の中の症状から考えられる病気を知り、適切に対処することが大切です。
この記事では、お口の中に現れる子どもの病気について解説します。
■ ヘルパンギーナ
・ヘルパンギーナとは
ヘルパンギーナは、夏に流行しやすいウイルス性の感染症で、コクサッキーウイルスが原因です。
・症状
高熱が突然出ることが特徴で、38℃〜40℃の発熱が見られます。
のどの奥や口の中に小さな水ぶくれができ、痛みを伴うため、食事や水分をとるのを嫌がることがあります。
発熱は数日続き、1週間ほどで自然に回復します。
・対処法
刺激の少ない食べ物を選び、冷たい飲み物やゼリーなどを与えると痛みを和らげやすくなります。
こまめに水分補給を行い、脱水を防ぐことが大切です。
痛みが強い場合は、小児科で鎮痛剤を処方してもらいましょう。
■イチゴ舌
・イチゴ舌とは
舌が赤く腫れ、表面にぶつぶつができる状態をイチゴ舌と呼びます。この症状は、溶連菌感染症や川崎病などの病気のサインであることが多いです。
・症状
舌が真っ赤になり、表面にぶつぶつができるのが特徴です。
のどの痛みや発熱を伴うことが多く、口の中が乾燥しやすくなります。
・考えられる病気
溶連菌感染症では、発熱やのどの痛みとともに、全身に赤い発疹が出ることがあります。
川崎病の場合は、5日以上発熱が続き、目の充血や手足の腫れなどの症状も見られます。
・対処法
溶連菌感染症が疑われる場合、抗生物質の服用が必要となるため、小児科を受診します。
川崎病の可能性がある場合は、早急に専門の医療機関を受診することが重要です。
食べ物がしみることがあるため、刺激の少ない食事を心がけると良いでしょう。
■手足口病
手足口病は、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因となる感染症で、特に夏に流行します。
・症状
口の中や舌に小さな水ぶくれができるほか、手や足、お尻にも発疹が出ることがあります。発熱は38℃〜39℃程度で、食事を嫌がることが多いです。
通常、1週間ほどで自然に回復します。
・対処法
こまめに水分補給を行い、脱水を防ぐことが重要です。
口内の痛みが強い場合は、冷たいゼリーやヨーグルトなどを与えると食べやすくなります。無理に食事をさせず、こどもが食べやすいものを優先するようにします。
■口内炎
・口内炎とは
口内炎は、口の中の粘膜に炎症が起こる病気で、食べ物がしみたり、痛みを感じたりすることがあります。
・考えられる原因
栄養不足や、ビタミンB群の不足が原因となることがあります。
また、口の中を噛んでしまった傷や、ストレス、疲れによる免疫低下も関係することがあります。
・対処法
ビタミンB群を多く含む食事をとり、口の中を清潔に保つことが大切です。
痛みがひどい場合は、小児科や歯科で塗り薬を処方してもらうと良いでしょう。
■ まとめ
口の中に異常が見られる場合、それはこどもの体調不良のサインかもしれません。
ヘルパンギーナや手足口病のようなウイルス感染症、溶連菌感染症やカンジダ症のような細菌が関係するものなど、さまざまな病気があります。
口の中の変化に気づいたときは、症状をよく観察し、発熱や全身の症状を伴う場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
また、こどもの健康を守るためには、日頃から口の中の様子をチェックし、予防をしっかり行うことが重要です。
食事や歯みがきの習慣を見直し、こどもの口の健康を守っていきましょう。
ママとこどものはいしゃさんグループでは、こどもの健康を守るためのアドバイスを行っています。
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