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子どもの歯列のすき間を維持する装置

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皆さんは、子どもの矯正治療で使用する「クラウンループ」と「バンドループ」という装置をご存知でしょうか?あまり聞きなれない装置だけに、どのようなものかもイメージしにくいことかと思います。そこで今回は、小児矯正におけるクラウンループやバンドループの役割、それぞれの違いなどを詳しく解説します。

▼歯列のすき間を保つための装置


クラウンループとバンドループは、基本的に歯並びの中に生じたすき間を保持するために用いられます。歯列内のすき間というと、有害なものというイメージが強いかもしれませんが、乳歯列から永久歯列にかけては、どうしても必要となるものといえます。そのため、歯列内のすき間が必要以上に狭くならないように保つことが求められます。そんな時に用いられるのがクラウンループやバンドループといった「保隙装置(ほげきそうち)」なのです。

▼なぜすき間が生じるの?


永久歯列では、基本的にすき間が生じることはありませんよね。全部で28本の永久歯が正常に生えそろえば、きれいな弓型の歯列弓が形成されます。もちろん、むし歯や歯周病によって歯を失うと、歯列内欠損が生じますが、それはブリッジや入れ歯、インプラントといった補綴装置で補う必要がでてきます。つまり、いずれにしても永久歯では歯列内のすき間を放置することはないといえます。一方、乳歯から永久歯へと生え変わる子どもの歯列は、必ず歯がない期間が存在しますよね。これが永久歯列との大きな違いです。

▼乳歯が早く脱落した時に使用する


クラウンループもバンドループも乳歯の奥歯が早く抜け落ちたときに用いられるケースがほとんどです。永久歯が生えてくるまでに1~2年もあいていたら、歯列内のすき間が自然と塞がっていってしまいます。そうすると永久歯が生えてくるスペースが不足し、歯並びの異常を引き起こすのです。クラウンループやバンドループは、そうしたトラブルを防ぐために積極的に用いられます。

▼クラウンループとバンドループの違い


クラウループやバンドループは、用途自体それほど大きな違いはありませんが、形に相違点があります。クラウンループは文字通り、支台歯に被せ物である「クラウン」を装着しますが、バンドループは「バンド」を装着するだけなので、比較的装置が小型です。どちらを選ぶかは支台歯の状態によります。支台歯が比較的健康であれば、バンドループを選んだ方が良いといます。

▼まとめ


このように、クラウループやバンドループは、乳歯が早くに抜け落ちてしまった際に用いられますが、形態や適応症にちょっとした違いがあります。そんな保隙装置の種類などについてさらに詳しく知りたい方は、「ママとこどものはいしゃさん」の加盟院にご相談ください。わかりやすい言葉でていねいに教えてくれますよ。

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